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TITLE:Flash SWF 上の JPEG の扱い 

#contents

* はじめに [#uccd699a]

- Flash SWF バイナリ内の(非可逆圧縮)画像は JPEG 形式で格納される。
-- SWF フォーマットの詳細はこちら > [[Flash/SWF/format]], [[Flash/SWF/format/Jpeg]]

- JPEG を格納するフォーマットは4種類あり、以下のタグで区別する
--  DefineBitsJPEG(6)(←公式にはDefineBits), DefineBitsJPEG2(21), DefineBitsJPEG3(35), DefineBitsJPEG4(90)

* タグ別JPEG構造 [#ae8da8f1]

- DefineBitsJPEG は以下の2択
-- JPEG のうち圧縮テーブル情報のセグメント(DQT,DHT)を、別タグ(JPEGTables)のブロックに分離する。
--- 尚、JPEGTables は SWF ファイル内に1つしか置けないので、圧縮テーブル情報のセグメントを抜いた DefineBitsJPEG(2,3 も同様)は全て一つの JPEGTables を(共通で)参照する事になる。
-- JPEG 形式をそのまま入れて、JPEGTables は空っぽ。(仕様的には微妙な使い方)
- DefineBitsJPEG2,3 は以下の二択。[http://diary.awm.jp/~yoya/?2008020&to=20080203#200802031 参考]
--   DefineBitsJPEG2,3 タグ内の、前半に圧縮テーブル情報を持ってきて、後半にそれ以外のセグメントを置き、各々 SOI EOI で囲む。
--- この方法を取った場合、SOI, EOI マーカーが2つずつ含まれる、妙な JPEG に見え
る。
-- JPEG のうち圧縮テーブルのセグメントを、別タグ(JPEGTables)のブロックに入れて、それを参照する。(仕様的には微妙、DefineBitsJPEG を使うべきだけど透明度つきだと仕方ないか)
---   この場合の SOI, EOI の扱いは未調査
- DefineBitsJPEG4 の JPEG 構造は不明。恐らくは DefineBitsJPEG2,3 と同様と思われる。

** 付加的なデータ [#l60ed7bf]

- DefineBitsJPEG3 は更に、alpha channel(透明度)データが後ろに付く。
-- 透明度のデータを zlib 圧縮して埋めこまれる。
-- マスクデータを指定してスプライト表示のように使う事が多い。([http://diary.awm.jp/~yoya/?20080213#200802132 参考])

- DefineBitsJPEG4 は更に、スムージングフィルタ用の設定値が 2byte で付加される
-- デブロッキングフィルタに渡すパラメータを 2byte で埋め込む
-- それ以外は DefineBitsJPEG3 と同じと思われる

** その他 [#a7f4b721]

- 特殊に見える JPEG の説明はこちら。↓ (本家のサイトはアクセスできなくなっているので、cache 参考の事)
-- ming について
--- http://auicon.freeownhost.com/pc/dev/ming/jpeg.html ([http://www.awm.jp/~yoya/cache/auicon.freeownhost.com/pc/dev/ming/jpeg.html cache])
---   [http://www.awm.jp/~yoya/cache/auicon.freeownhost.com/pc/dev/ming/jpeg.c.diff jpeg.c.diff の cache]

* 推測(歴史的経緯の) [#infer]

根拠は殆どないけど勝手に推理。(事実と又聞きと憶測が混ざってます)

- JPEG の圧縮テーブル部分は(ほぼ?)固定なので、それ用のタグを作って(複数の JPEG 画像が)共通で参照するようにすればデータ量減るよね。 > JPEGTable(圧縮テーブル) + DefineBitsJPEG(メタデータや圧縮された画像データ)
-- どちらも JPEG フォーマットの一部なので、SOI, EOI でくくっておこう
- JPEGTable と DefineBitsJPEG を合成して1つのタグにしちゃっていいんじゃないか > DefineBitsJPEG2(圧縮テーブル+画像データ、情報量的には JPEG フォーマットと同等)
- JPEGTable と DefineBitsJPEG を合成して1つのタグにしちゃっていいんじゃないか > DefineBitsJPEG2(圧縮テーブル+画像データ、情報量的には一般的な JPEG ファイルと同等)
--  JPEGTable と DefineBitsJPEG はどちらも SOI, EOI でくくるので、それらを合成した DefineBitsJPEG2 は結果的に SOI, EOI が 2つずつになる。しかも一般的な JPEG ファイルは圧縮テーブルを真ん中らへんに配置するので、並びも異なる。(ので、そのままデータを取り出しても、ビューアで表示出来ない)
-- %%でも、Flash Player の実装系の中には JPEGTable の SOI,EOI と DefineBitsJPEG の SOI,EOI の両方がある前提で作られてるものが… (例えば、携帯のFlashプレイヤー)%%
- %%しゃーない、JPEG フォーマットの頭に SOI,EOI を余分につけていいよ? でないと困るよね?%%
- DefineBitsJPEG2 に JPEG 画像をそのまま入れられない?
--  でも以前のフォーマットと違うよね。
- しゃーない、JPEG フォーマットの頭に EOI, SOI (SOI,EOI でない事に注意) を余分につければ、その後ろ、生 JPEG でいいよ? 

って事?

* 調査のきっかけ [#l84881e4]

- http://pc11.2ch.net/test/read.cgi/swf/1172599208/277-376
 375 :Now_loading...774KB:2007/06/15(金) 02:45:13 ID:t9sozzWd
 >>345 >>374 
 JPEGを差し替えるだけならこんな感じ。 
 1)とりあえずベースとなるswfを作る。 
 2)DefineBitsJPEG2を探してJPEGデータを差し替える。 
 3)差し替えたDefineBitsJPEG2のRECORDHEADER内のLengthを書き換える。 
 4)SWF File HeaderのFileLengthを書き換える。 
 
 用語やフォーマットは flash_fileformat_specification.pdf を参照。

* 備考 [#u9fde506]

- SWFspec v8 以降、DefineBitsJPEG2,3(,4) は JPEG に限らず PNG や GIF のフォーマットを生のまま入れられる。
-- DefineBitsLossless は独自画像フォーマットで、DefineBitsJPEG は JPEG ファイルをほぼそのままなので、DefineBitsJPEG2,3(,4) を選択したと思われる。
-- タグ名については仕様を作った人も後悔してるらしいw
---   http://blogs.adobe.com/penguinswf/2008/11/swf_and_flv_10_specs.html
 revised DefineBitsJPEG2 and DefineBitsJPEG3 to mention how they can
 be used to store GIF and PNG data as well as JPEG (as can the new
 DefineBitsJPEG4 tag; yes, the tag names are a bit misleading,
 but they’re a bit too entrenched to be changed now)
- JPEGTables はこれが元?↓
--  http://www.awaresystems.be/imaging/tiff/tifftags/jpegtables.html

* 参考 [#ref]
- http://www.m2osw.com/en/swf_alexref.html#tag_definebitsjpeg

* 関連 [#rel]

- JPEG フォーマット ([[JPEG]])
- SWF Editor PHP extension ([[swfed]])
- [[SWF フォーマット>Flash/SWF/format]]

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