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2015年漁期に国内の養殖池に入れられたシラスウナギ18.3トンのうち、約7割にあたる12.6トンが、密輸、密漁、無報告漁獲などの違法行為を経ていると考えられます。
シラスウナギの密漁や密売は、暴力団など反社会的勢力の資金源となっているとの指摘もあります。日本の誇るべき伝統であるウナギ食文化が、密漁と密売によって支えられ、反社会的勢力の資金源にもなっている現状は、早急に対策を考えるべき問題です。
ウナギの養殖や販売を行っている企業や生活協同組合は、シラスウナギの採捕と流通に違法行為が関わっていることを、よく知っています。
売り上げを伸ばそうとする努力が盛んに報道されている一方で、持続可能な資源の利用や、違法性の疑われる商材の排除といった、いわゆるサステナビリティーに関する努力については、報道における重要性が低いと判断されているのが現状のようです。
- ウナギ稚魚「香港産」8割 漁実態なく 不法ルートで日本へ?
出所の不透明さが指摘される香港産のニホンウナギの稚魚「シラスウナギ」を日本が昨年十二月と今年一月に計約六トン輸入し、同じ期間に日本の養殖池に入れられた稚魚の約八割を占めることが日本の貿易統計や関係者の話から二十五日、明らかになった。
香港にはシラスウナギ漁の実態がほとんどなく、輸出を禁じる台湾などから不法に持ち出された可能性が高いと指摘される。五月下旬からスリランカで開かれるワシントン条約の締約国会議でニホンウナギの国際取引の透明化が議題に上る予定で、日本の輸入に厳しい目が向けられそうだ。
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